大学の意義
大学進学費用で悩んでいる人の話を時々耳にします。子供の進学費用に苦心する親御さん、家庭の事情で進学をあきらめた子供さん、卒業はしたけど、多額の奨学金の返還をしている新入社員さんなどなどです(^_^;)
なぜ、こんなに苦労する人が多いのか?これは、受けるサービスの割に大学の学費が高すぎるからでしょうが・・・そもそも、なんでみんな大学に行くのか?行きたがるのか?
「すべての事には理由がある。でも、その理由は一つではない。」と言うことで考えてみると・・・
大きく分けると、三つくらい思いつきます。注:独断と思い込みです(^^;)
1.いい大学に行けば、いい会社に就職できる。(自己投資)
2.いい大学に行けば、自慢できる。(自己満足)
3.大学に行けば、4年間遊べる。(モラトリアム)
もちろん、医者や弁護士などになるためという人もいますが、これは1.に含めます。あと、勉強したいからなどと言う人もいると思いますが、これはまあ、100人いれば1~2人は変わり者はいますから、考慮しません(^^;)
では、「いい大学に行けば、なぜいい会社に入れるのか?」・・・これは、企業などに人事能力がないからかな?と思います。数回、面接しただけで良い人材を見極めることが出来るほど、人は頭がよくありません。その証拠に優秀な人材を取り放題のかつての一流企業でも潰れたり傾くところもいくつかあります(^^;)
そこで、人事の担当者は、大学のランクにより、格付けを行います。機関投資家がムーディーズの格付けをみて外国債などを買うように、偏差値の高い大学の学生を入社させておけば、万一、不良債権になっても言い訳が出来ます。
「いい大学に行けば、自慢できる」というのも、1.と似ていると思います。人はやはり褒められたい、認められたいという欲求は誰しもあると思います。ただ、誰が見ても分かる、ずば抜けて立派な人はそれほど多くありません。また、人は自分が思うほど、人を見る目がありません。とすれば、なにか基準が必要です。東大に行ったとなれば・・・頭が良い、努力したのであろうと、周りが評価してくれます。
大学に行けば、遊べると言うのは、自分の経験でしか想像できませんが、文系であれば、多少は時間の余裕はあると思います。親の金で4年間遊ぶと言うのは、人として極めて合理的な行動だと思います(^^;)
「大学に行きたい、子供を大学に行かせたい」というのは、人間の生存戦略の一つとして極めて合理的と思いますが、問題はそういう人々の弱みにつけ込んだ大学という教育産業の闇にあると思います。
大学は自分でやりたいことを見つけて研究するところだなどと、インチキなことを言う人がいますが・・・実際は、教授や講師が教育の技術を学ぶ時間を惜しんで、自分の研究に没頭したいと言うのが本当のところだと思います。結果、教育レベルが低い割に学費が高くなると言う逆転現象がおきるのだと思います。
なぜ、大学の学費が高いのか?については、また別の機会に(^^;)
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日本沈没と難民
難民話の余談です。
難民の話でいつも思い浮かぶのは「日本沈没」という映画です。
小松左京氏の小説を映画化したもので・・・原作を読んだこともなく、子供の時に見たので、実はほとんど内容を覚えていなのですが・・・たぶん、日本列島が本当に海の底に沈み、脱出した日本人が結果的に流浪の民になっていくという所で終わるようなストーリーだったと記憶しています。
この映画が印象に残っている理由は、日本が沈没するという設定がアトランティスやムー大陸の伝説とだぶって、ちょっとドキドキしたことが一つ。
もう一つ、これが難民話とかぶるのですが・・・僕は星新一の大ファンで、彼の本をよく読んでいたのですが、星は小松の友達みたいで、ある時、「日本沈没」についてこのように語っていました・・・・「実は小松左京は、日本人がユダヤ民族のように国土を失って流浪の民になり、様々な苦難の中で世界で生き残っていくような物語を書きたかったんだ。でも彼は真面目で凝り性だから、日本人が国を失うという設定にリアリティを持たせるために研究も重ね、物語も壮大になってしまったんだ。僕なら小説の出だしを<ある日、日本が沈没した。>とするんだけどな。」というような事を言っていたんです(^^;)
この星新一の言葉がすごく衝撃的で印象に残っています。僕自身は細かいことが気になり、本当に大事なことが分からなくなるような性格で・・・相手が僕の言っている事を理解してくれているか心配でしょうが無いんです(^^;)
今でも例えば、テレビのコメンテーターのように短絡的で説明不十分なことを自信を持って言う人達にすごく嫌悪感を覚えると同時にすごく羨ましく思えるのです(^^;)
まあ、この話の真偽は分かりませんが、そう言えば、映画のラストで、日本人が列車で移動したり、難民っぽい感じになって終わったような気もします。
それはともかくとして、「日本が沈没した」というフレーズの後に星ならどんなストーリーを書いたのかな?ってのも気になります(^^;)
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難民
トランプさんの移民難民に対する厳しい政策で、世界中の空港などが混乱しているようですね。
日本のインテリもかの国の建国理念まで持ち出して非難していますが、ちょっと複雑な気分です(^^;)
何でかというと、そもそも日本は移民も難民もほとんど受け入れていないですよね。アメリカは不寛容になりつつあるようですが、日本はずっと前から難民に無慈悲であった訳で・・・今でも、強制送還に怯える女の子のニュースなどが、たまに小さく出たりしますが、国民的にはほぼ無関心ですよね(^^;)
難民認定も申請に対してたぶん1%以下で、ほぼ難民条約違反状態ですよね。たぶん日本人ほど、国際条約は絶対的なもので、無条件に守ってもらえると堅く信じている国民は、いないと思うけど・・・それも皮肉な感じです(^^;)
でも、複雑な気持ちなのは、それを非難するつもりはなく・・・僕自身も今の状態が心地よいと思うからです。
昔、ある偉い人が姦淫の罪で石打の刑になりそうな女を見て、「まず、これまでに罪を犯したことのない人が最初に石を投げなさい」と言って誰も投げれなくなるという、まるで一休さんみたいな見事なとんちで、女の人を救ったという寓話がありましたが・・・僕もトランプさんも日本政府も批判する気にはなれません(^^;)
もし、トランプさんが「日本を見てみろ。道で財布を落としても、警察に届けられるような治安の良さだ。移民も難民も受け入れないという日本の姿勢を見習おう。」ってTwitterで褒めてくれたら日本の知識人はなんと反応するのかな?
でも、僕も他の先進国みたいにアフリカ難民やシリア難民を100万人単位で受け入れろとは、綺麗には言えないかな(^^;)
みんな、見て見ぬ振りをして、世界の中で目立たないようにして各国の批判をやり過ごしながら、どうしてもと言うところまでは、移民も難民もなるべく受け入れないという戦略が日本国にとって最適なのかな?
などと考えていると、ちょっと複雑な気分です(^^;)